「実家をどうすればいい?」「兄弟で揉めたくない」「生前贈与は得なの?」親が元気なうちにこそ相談が必要なテーマです。実際の相談事例をご紹介します。
両親も高齢になってきて、そろそろ相続のことを考えないといけないと思っています。ただ、元気なうちにお金の話を切り出すのは気が引けます。何をどこまで確認しておくべきでしょうか。
相続の話は「誰が何をもらうか」から入ると、どうしても構えられてしまいます。先に確認しておきたいのは「どこに何があるか」という財産の所在です。
預貯金の金融機関、不動産の権利証や登記の状況、保険の契約先、証券口座の有無、借入やローンの残り。これらが分からないまま相続が起きると、探すところから始めることになり、手続きが何倍にも大変になります。
「相続のため」ではなく「もしものときに私が困らないように」という切り出し方であれば、話しやすくなることが多いです。エンディングノートを一緒に書く形にすると、自然な流れで整理できます。
父が亡くなり、母が住んでいる実家と、いくらかの預貯金が残りました。兄は「売って分けよう」、妹は「母が住んでいるうちは残すべき」と言っていて、話がまとまりません。どう考えればいいでしょうか。
相続で揉める原因の多くは、金額の大小ではなく「分けにくい財産が大半を占めていること」にあります。不動産は物理的に分割できないため、預貯金が少ないほど調整が難しくなります。
考え方としては、①売却して現金化してから分ける、②誰かが取得して他の相続人に金銭で調整する、③共有名義にする、といった選択肢があります。ただし③の共有は、次の世代でさらに権利者が増えて動かせなくなるため、慎重な判断が必要です。
また、お母様の住まいをどうするかは、金銭の計算とは別に検討すべき問題です。先に「母の生活をどうするか」を決め、そのうえで財産の分け方を考える順番にすると、話が進みやすくなります。
知人から「生前贈与で少しずつ渡しておいたほうがいい」と言われました。子や孫に毎年渡していけば節税になるということでしょうか。今から始めるべきですか。
生前贈与は選択肢の一つですが、「誰にでも有利」というものではありません。そもそも相続税がかかるかどうかは、財産の総額と法定相続人の人数によって変わります。かからない見込みであれば、贈与を急ぐ必要はありません。
また、贈与に関する税制は改正が入る分野です。いつの時点のルールで、どの制度を使うのかによって結論が変わるため、古い情報のまま進めるのは危険です。
さらに見落とされがちなのが、渡しすぎてご自身の生活資金が足りなくなるリスクです。この先の医療費・介護費用を含めて、いくら手元に残すべきかを先に決めてください。順番としては「自分の生活設計」→「余力の範囲で贈与」です。
あなたの状況に合ったFPが対応します。
※FPカフェは有料相談サービスです