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相続・贈与の相談事例

「実家をどうすればいい?」「兄弟で揉めたくない」「生前贈与は得なの?」親が元気なうちにこそ相談が必要なテーマです。実際の相談事例をご紹介します。

01
親が元気なうちに、何を話しておけばいいですか
相談者:埼玉県・50代女性・会社員
状況:両親は健在だが80代に近づいてきた。何から手をつければいいか分からない。

相談内容

両親も高齢になってきて、そろそろ相続のことを考えないといけないと思っています。ただ、元気なうちにお金の話を切り出すのは気が引けます。何をどこまで確認しておくべきでしょうか。

FPからのアドバイス

相続の話は「誰が何をもらうか」から入ると、どうしても構えられてしまいます。先に確認しておきたいのは「どこに何があるか」という財産の所在です。

預貯金の金融機関、不動産の権利証や登記の状況、保険の契約先、証券口座の有無、借入やローンの残り。これらが分からないまま相続が起きると、探すところから始めることになり、手続きが何倍にも大変になります。

「相続のため」ではなく「もしものときに私が困らないように」という切り出し方であれば、話しやすくなることが多いです。エンディングノートを一緒に書く形にすると、自然な流れで整理できます。

ポイント:最初にやるべきは分け方の相談ではなく、財産の棚卸しです。FPに同席してもらい、第三者を交えて整理すると、家族だけで話すより感情的になりにくくなります。
02
実家をどうするか、兄弟で意見が割れています
相談者:千葉県・50代男性
状況:父が亡くなり、実家(母が居住中)と預貯金が相続財産。兄弟3人で方針が合わない。

相談内容

父が亡くなり、母が住んでいる実家と、いくらかの預貯金が残りました。兄は「売って分けよう」、妹は「母が住んでいるうちは残すべき」と言っていて、話がまとまりません。どう考えればいいでしょうか。

FPからのアドバイス

相続で揉める原因の多くは、金額の大小ではなく「分けにくい財産が大半を占めていること」にあります。不動産は物理的に分割できないため、預貯金が少ないほど調整が難しくなります。

考え方としては、①売却して現金化してから分ける、②誰かが取得して他の相続人に金銭で調整する、③共有名義にする、といった選択肢があります。ただし③の共有は、次の世代でさらに権利者が増えて動かせなくなるため、慎重な判断が必要です。

また、お母様の住まいをどうするかは、金銭の計算とは別に検討すべき問題です。先に「母の生活をどうするか」を決め、そのうえで財産の分け方を考える順番にすると、話が進みやすくなります。

ポイント:不動産の評価額、売却した場合の手取り、それぞれの取り分。数字が見えないまま話し合うと感情論になります。FPに試算してもらい、共通の数字を持ってから家族会議に臨んでください。具体的な相続手続きや登記は、弁護士・税理士・司法書士などの専門家の領域です。
03
生前贈与をしたほうが得だと聞きましたが、本当ですか
相談者:東京都・70代男性
状況:子ども2人・孫3人。相続税がかかるかもしれないと言われ、生前贈与を検討している。

相談内容

知人から「生前贈与で少しずつ渡しておいたほうがいい」と言われました。子や孫に毎年渡していけば節税になるということでしょうか。今から始めるべきですか。

FPからのアドバイス

生前贈与は選択肢の一つですが、「誰にでも有利」というものではありません。そもそも相続税がかかるかどうかは、財産の総額と法定相続人の人数によって変わります。かからない見込みであれば、贈与を急ぐ必要はありません。

また、贈与に関する税制は改正が入る分野です。いつの時点のルールで、どの制度を使うのかによって結論が変わるため、古い情報のまま進めるのは危険です。

さらに見落とされがちなのが、渡しすぎてご自身の生活資金が足りなくなるリスクです。この先の医療費・介護費用を含めて、いくら手元に残すべきかを先に決めてください。順番としては「自分の生活設計」→「余力の範囲で贈与」です。

ポイント:節税の話に入る前に、老後資金がいくら必要かを固めることが先決です。FPは生活設計とキャッシュフローの試算を担当します。具体的な税額の計算や申告は税理士の業務範囲となるため、必要に応じて連携できる相談先を選ぶと安心です。

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